: 雨音 Scene:9 :


俺は、あのニューマンの女……フォニュエールを探したが、結局二度と遭う事は
なかった。


あの夜のことが、闘いの日々に埋もれかけたころ、最終総力討伐戦が完了した。
意外にも、永劫とも思えた闘いは、終息に向かっている。


俺は死に損なっちまったよ、戦友。
お嬢さんもな。
悪いが、もうしばらく一人でいてくれ。


ところでな、戦友。
お前は、どう思う?


“彼女”は、本当にいたと思うか?


俺は、どっちでも構わんさ。
だが――まったく正直なことに――奥歯が鳴りやがる。


今度はどっちに賭けるんだ、戦友。
俺は、お前と逆のほうに賭けるぜ。












討ち倒された“闇の化身”と呼ばれている姿から現れた“それ”は、







パイオニア・セカンド、その中枢たる総督府を訪れ――――――――。






















                                   FIN




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